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8.シックデイ対策―糖尿病の人が風邪などで体調を崩したら |
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糖尿病の方にとって、シックデイ対策は極めて重要であり、その対応策を理解していることが必要となります。
1.シックデイとは?
普段は血糖が安定している糖尿病の方でも、風邪による発熱や嘔吐・下痢を起こし、血糖コントロールが困難な状態に陥ることがあります。このような状態をシックデイと言い、特別な注意が必要です。
2.その病態は?
高い発熱や著しい嘔吐・下痢が起こると、容易に脱水症をきたします。血糖値とは血液という液体に溶けている糖の濃度であり、すなわち、脱水症を引き起こすと血液が濃縮されるので、血糖値を上げるのです。
「食べられなかったので、血糖など上がるはずはない」と考える患者さんは多いですが、食べなくても血糖は上がることがあるという事がポイントです。
高血糖は多尿を招き脱水症を更に悪化させます。こうした悪循環が続くと高血糖昏睡まで起こす場合もあります。 この病態は、食事療法のみで普段は血糖コントロールが良好の方でも起こり得ますし、脱水症が起こり得る状況かどうかということがポイントとなります。
従って糖尿病の方は風邪等で発熱、下痢、嘔吐をきたした際は注意して下さい。また、感染症による体への肉体的なストレスも血糖を上昇させます。
3.シックデイへの対応は?
シックデイでは、まず水分・塩分を摂ることが重要です。 うどんやシチュー、お粥、茶碗蒸し、野菜スープ、果汁、スポーツ飲料やお茶等を摂取するよう心がけましょう。水分は最低1日2000mlを目標に少量ずつ摂取しましょう。
また日頃から自己尿糖検査や自己血糖検査など自分の血糖コントロールを知る手段を持ち、シックデイの際には尿糖か血糖値を必ず見て下さい。食べていないのにいつもより高い場合は主治医に連絡して下さい。自己判断で薬やインスリンを止めると、悪化の引き金になります。必ず医師へ相談しましょう。
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