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4.糖尿病と運動療法

 糖尿病患者はインスリン抵抗性、肥満、高血圧や高コレステロール血症などをしばしば伴います。運動療法はこれらに対して非常に有効に作用します。

 運動療法により
〔1〕体脂肪(特に内臓脂肪)の減少による減量
〔2〕高血圧の改善
〔3〕筋力や心肺機能の維持・増強
〔4〕ストレスの解消・生活の質の改善
が期待されます。

 最も基本でかつ安全な運動療法はウォーキングです。歩数にして1日に1万歩前後を目標にしてください。1回あたり15〜30分の継続歩行が有効です。
 運動前後には必ずストレッチを行い、けがの防止に努めましょう。水分補給も忘れずに行いましょう。
 歩く姿勢は、背筋を伸ばし、視線は遠くにします。かかとが厚く、靴底全体に適度な弾力性のあるウォーキングシューズを選びましょう。安全にかつ効率よくウォーキングを行うことをお勧めします。
 膝や腰に痛みを感じる方は、関節に負荷のかかりづらい椅子を使ったストレッチ体操等で筋力の増強などから始め、プールなどで水中での運動をお勧めします。運動を始める前にはかかりつけの医師に相談し、指示を受けてから行うようにしましょう。


表1 成人男子の約200kcalを消費するのに要する時間

歩行(70-80m/分)
急歩(90-100m/分)
ジョギング(140m/分)
階段(昇り)
階段(降り)
卓球・バドミントン
野球
テニス・バレーボール
ラジオ体操
ゲートボール
サイクリング
水中歩行(ゆっくり)
水中歩行(速く)
60分
40分
30分
30分
60分
40分
70分
30分
50分
100分
60分
60分
30分

 1日の運動量としては日常生活全体で160〜240kcal程度が適当です。表1で示すように、食事により摂取するエネルギーに比べ、運動で消費するエネルギーは思いのほかごくわずかなものです。まずは食事の内容の見直しや、食事量の調節など生活の改善から始め、段階的に運動を取り入れることをお勧めします。
 運動療法と食事療法の組み合わせでより良い体重と血糖コントロール効果が得られるので、「運動療法を行っているから食事療法は必要ない」とか、逆に「食事療法のみで運動療法はしなくてもよい」というものではありません。
 また運動療法は短期間で結果がでて終了というものではありません。大切なのは生活の一部に運動を取り入れて、食事療法と一緒に無理なく日々こつこつと継続を心がけることです。


〈この項終わり〉


1. 糖尿病とは
2. 糖尿病と血糖コントロール
3. 糖尿病と食事療法
4. 糖尿病と運動療法
5. 糖尿病の飲み薬 総論
6. 糖尿病の飲み薬 各論
7. インスリンの種類と効き方
8. シックデイ対策―糖尿病の人が風邪などで体調を崩したら
9. 糖尿病性網膜症と糖尿病性神経障害
10. 糖尿病性腎症
11. 糖尿病と動脈硬化症


>5.糖尿病の飲み薬 総論

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